「Android 12」Wi-Fi ON/OFFがやりにくくなった理由

Google、「Android 12」で Wi-Fi ON / OFF がやりにくくなった理由を公開
「Android 12」ではこれまで分かれていた［モバイルデータ］と［Wi-Fi］が［インターネット］タイルに統合
その理由は Wi-Fi を OFF にした後に ON に戻すのを忘れるユーザーが多かったため

Google は 2021 年 10 月下旬、次世代 Android OS「Android 12」にて、Wi-Fi の ON / OFF 設定がやりにくくなった理由を、海外公式サイト「Pixel Phone Help」にて公開しました。

「Android 12」以前の Android では、通知領域かからアクセスできるクイック設定にて、［モバイルデータ］と［Wi-Fi］の各設定タイルが別々に用意されていて、それぞれを 1 タップで気軽に ON / OFF 切り替えすることができました。しかし「Android 12」では［モバイルデータ］と［Wi-Fi］が［インターネット］に統合され、例えば［Wi-Fi］の ON /OFF 切り替えを行うための工程が 1 タップ増え、計 2 タップしないと［Wi-Fi］の ON /OFF 切り替えができなくなりました。

これは単純に利便性の低下です。しかし、［モバイルデータ］と［Wi-Fi］を［インターネット］に統合しさらに［Wi-Fi］の ON /OFF 切り替えに 2 タップが必要になったのには、しっかりとした理由があります。

Google によると、Wi-Fi 通信が遅いなどの理由で強制的に［モバイルデータ］通信を行うため、クイック設定の［Wi-Fi］タイルから Wi-Fi を OFF にするユーザーが多い一方で、その後 Wi-Fi を ON に戻すのを忘れてしまいモバイルデータ通信を過剰に行ってしまう問題ケースも多かったことが調査で判明したとのこと。

そのため Google は、「Android 12」にて［モバイルデータ］と［Wi-Fi］を［インターネット］に統合し、［モバイルデータ］と［Wi-Fi］の各 ON / OFF 状況を把握しやすくしました。その影響で、［Wi-Fi］の ON / OFF に計 2 タップ必須となったわけです。

また Google Pixel デバイスでは、Wi-Fi が利用可能な状況で Wi-Fi OFF & モバイルデータ通信を利用している場合に、一定時間経過後に自動で Wi-Fi 接続を試みる仕様になっています。これは前途理由と同じで、モバイルデータ通信を過剰に行わないようにするためです。

このほか、デュアル SIM 対応 Android の場合、現状［インターネット］タイルでは［モバイルデータ］を ON にしている SIM しか表示されない仕様となっていますが、今後 SIM 1、SIM 2 共に表示し ON / OFF できるようにすることも検討中とのこと。

さらに今後の Google Pixel スマートフォン向け新機能「Feature Drop」にて、現状は行うことができないロック画面からの［インターネット］設定アクセスも解禁し、ロック画面から［モバイルデータ］と［Wi-Fi］の ON / OFF を行うことができるようにする予定とのことです。ただしロック画面からの［インターネット］設定アクセスでは、Wi-Fi の接続先切り替えは、セキュリティとプライバシー上の理由から提供しないとしています。

Source：Google

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執筆者情報：石井順（管理人）

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